第4章

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「ふーん…そうなんだ…」 あまりにも嬉しそうに話してくる駿太の顔は 今までで初めて見たんじゃないかってぐらい 素敵な笑顔を浮かべてて、 頭が鈍器で殴られたような感覚になり うまく言葉は繋げられただろうか。 「そう。男のくせに過保護欲掻き立てる っていうか保護力高いっていうか。 そこら辺の女より可愛くて 守りたくなるんだよなー。」 なんてことない顔しながらウーロンハイを飲む 駿太に俺は自分が飲んでいたレモンハイを あまりにも衝撃的過ぎて吹き出してしまった。 は?こいつ今なんて言った? 男?は?男?普通にサラッと言ってきたが 男って言った?は?男と付き合ってんの? 「あ。勝大丈夫か?」 おしぼりを渡してくれるのを俺は、 お礼を言いながら吹き出してしまった お酒を拭きながら疑問に思ってることを 口に出していく。 「男?男って言った?は?」 「は?ってなんか傷付くわー。 まぁ勝には分かんないと思うけどさ? 俺ってゲイなんだよなー。 達哉と初めて会った時に一目惚れ。 あ、達哉が俺の彼女な。 そんで俺が猛アッタクした際に ノンケだった達哉が 俺の手に堕ちてくれたわけ。はは。 晴れて俺は達哉の彼氏になったわけ。」 「あ。いや…驚いただけで… てか駿太ってゲイだったのか?は? それって学生の頃から?は? ごめん。ちょっと頭がついていかなくて…」 「はは。ほら。世間一般的の恋愛って 男と女しかないだろ? まぁ実際に俺も高校の時までは それなりに女と恋愛とかしてたけどさ? 女ってワガママ過ぎたり独占欲強かったり すぐ浮気だの別れただの言うだろ? そういうのってめんどくさくないかい?」 「まぁ…言ってることは 分からなくもないが…うん…」 「だろ?それでめんどくさくなって 大学の時から男に走ったってわけ。 で、達哉と出会った時には俺はもう 完全にゲイの道に走ってたからさ? 初めは達哉はノンケ… あ、女が恋愛対象だったわけだけどさ? まぁそこは…俺が駆使して惚れ落とすように 仕向けてやったってわけ。」 なんてことない顔して自分でゲイって 言いのける駿太に、 ドクドクと心臓が ざわめきだしてきた。 男を男が好きだという感情。 それを友情とは別の感情で好きだと なんの悪びれもなくストーレートに 言葉を繋げる駿太。 今のご時世普通に男同士と付き合うのが 当たり前になってきたのか。 はたまた駿太がストレート過ぎるだけなのか。
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