第4章

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勝に別れを告げ、 自宅に戻ると 俺の帰りを待っているかのように ソファに小さい体を折り曲げて寝ている 達哉の頬をツンツンと指でつく。 「達哉~遅くなってごめんな? ほーら。起きなよ?風邪引くぞ?」 「んっ…ん~…しゅん…?」 「起きた?ほら。ベッド行くよ?」 「んっん~…しゅんおかーり…んふふ」 「あはは。ただいま。 風邪引くからベッド行くぞ?」 「じゃあ…抱っこ~」 「もう仕方ないな。しっかり捕まれよ?」 達哉の一番好きなところは ひょっとして寝起きの達哉かもしんねぇな。 眠気なまこで舌ったらずな喋り方で、 フワフワしてて甘えん坊な達哉が 俺は一番好きかもしれねーな。ふふ。 風呂上がりでいい匂いがする達哉を 抱っこしながら運んでいると、 ふとそんな事を思ってきて なんだか顔面がニヤついてる。 「んっんー?」 「なに?どーした?」 「ケツになんか当たってる~」 「あれ?なんだろうな?」 ベッドに辿りついて優しく寝かせると、 こいつ何言ってんだ?って顔で見上げてくる。 「しゅんが壊れたかもしんねー。」 「ひっでぇな。なぁ、達哉眠い?」 「おぉ。めっちゃ眠い~」 「どれぐらい眠い?」 「120ぱーせんと~ てゆーかふくにゃがせんせー質問~」 「あはは。俺先生なの?なんですか?」 「なんでそんなにふくにゃが先生は せーよくが強いんですか~?」 「それは達哉君が可愛い過ぎるから。 ふくにゃが先生とか可愛いすぎだぞ?」 「答えになってましぇ~ん 俺は眠ります~はいおやすみ~」 「なぬ?先生はそんなイケない生徒に 育てた覚えはありませんけど?」 「もう!せんせーはいらねぇの。」 「いいじゃん?禁断の恋って感じで ヤろうぜ?な?また大きくなっちまった!」 「知るかよ~自分でおさめろよ~」 「えー。そこは達哉が慰めてくんないと? それに明日休みだろ?」 「なんで知ってんの?」 「珖に聞いたから?」 「もう!珖のやつ~!」 「はいはい。もう静かにしろよ? 授業始めます。」 「ちょっと待て!マジでせんせーと生徒?」 「ふくにゃが先生って呼べよ?」 見下ろしていた達哉の顔に近づけて、 額、瞼、鼻、頬、口端と順番に キスを落として、 唇に口付けた時には 達哉もう完全に俺の腕の中に 堕ちていった。
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