第9章

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第9章

「駿太くん達遅いね~。」 真っ白な珖の手が赤くなってて、 俺は公園のベンチに座りながら、 珖を俺の体に収めながら真っ赤な手に ふぅーふぅーって息を吹きかける。 「なんで11月になって紅葉なの?」 くすぐったそうに身を捩りながらも 笑顔な珖が可愛くてギューって、 後ろから抱き締める。 「え?紅葉って11月の季節じゃないの?」 「はい、ざんねーん。紅葉は10月なの。」 A「え?10月!?10月はハロウィンだよ?」 「なに?悠二さんの中では一月一回の イベント感覚なの?」 「そうだよー?え、違う?」 「じゃあ一月から言ってみて?」 んふふ。ってイタズラっぽい顔が 俺に向けられて、 そんな俺の彼氏も 本当イケメンで可愛いなーって思う。 「じゃあ言ってあげるから聞いといてね?」 「はいはい。どうぞ?」 「一月はお正月ー。2月はバレンタイン! 3月はホワイトデー。」 「いや。そこひな祭りじゃないの?」 「えー!ひな祭りは珖と一緒に 過ごさないからホワイトデーなの! 四月は…五月も飛ばしまーす!」 「飛ばすんかいな!」 「6月は珖の誕生日で7月はプール! 8月は海とバーベキューで… 9月…10月はハロウィンで 11月紅葉で12月クリスマス! ほら見て?埋まったでしょ!?」 「四月、五月、9月埋まってませーん」 なんて言って珖が俺の方を見てきて、 チュっと触れるキスをされて、 そんな珖が本当俺大好きだな~。 「あひゃひゃ!珖大好き~!」 「はいはい。知ってますよ?」 「珖は俺のこと好き?」 「さぁ?どうでしょうか?」 「もうつれないな~!」 「嫌いだったらあんたに自由に体 触らせてないけどな~?」 「もう!そんな天邪鬼な珖が 俺は好きだからいいけどね~!」 「ならいいじゃないですか。 それにしても30分も待たされてる。 寒いな。全く。何やってるんですかね?」 「いちゃいちゃしてたら遅くなったとか? ほら。あそこの二人休みでしょ?」 「俺らだって休みだったのに。全く。 家でずっとヤレると思ってたのに どっかの誰かが紅葉行きたいとかいきなり 騒ぎ出すから二回しかヤレなかったでしょ? それなのに待たされるなら後一回 ヤレたかもしれないのにさ?」 「うわ!デビル珖だ!怖いよ! いきなりなんだよ!珖怖い~!」 「ふふ。そんな俺が好きなんでしょ?」
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