ツインクルシスターズ

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ツインクルシスターズ

ツインクルシスターズ ツインクルツインクルってフランス語で「キラキラ」ってことなんだって フランス語なんておしゃれじゃない? 私のママはねきっとこういうキラキラしたものが大好きなんだなって思ったわ だって私の名前は 「キラ」だから でもねキラってキラキラのキラなのにママったら漢字で「光」って書くのよ。せっかくフランス語にしてくれたのに、ちょっとびっくり。 それはきっとママにとって光になるようにってつけてくれたんだなと思ってる 私はね、パピヨンの女の子なの。パピヨンのたくさんいる星が宇宙のずっと遠くにあって、そこから地球にやってきたんだけど パピヨンは最近あまり地球に降りていってないのよ なんせこの星のわんこ達って、めちゃくちゃプライドが高いので、 やれあんな家じゃ嫌だ、こういうお洋服が着たい。なんてねお役所に申し出るもんだから役所のおじさんもあまりお外に出さなくなったってことらしいの 逆にいえばパピヨンってとっても貴重ってことでもあるわね。うふふ 私はこのママのお家に16年前にやってきたの。せっかくだからいいところに行きたいって思いながらある犬のイベントに参加したわけ。ママは最初あまり私を見ていなかったから、足をあげたり、可愛いポーズをとったりしてアピールして、お家に連れていってもらうことに成功したのよ ちょっと神経質なところがあって泣き虫で、実際一緒に暮らしていたらずいぶん心配しちゃうようなことばっかりするママだから、私はホントはとっても気にしていたの 16年ていうのは犬にとってはとっても長生きで、私もあちらこちらが調子悪かったけど、まあまあ家族には迷惑をかけないように生きたと思う 私自身はそう思ってお空に帰ったんだけどね。ママはどうもそうじゃなかったみたいで その日から毎日暗い顔になっていたから、 どうしよう。戻りたいけど戻れないしってヤキモキしちゃったの 宇宙のその星では飼い主の人たちのその後が見れるんだけど、こういうことがあるからあまり頻繁にみちゃいけないよって言われてたのに、気になってくる日も来る日も見ていたら、 「そんなに気になるの?この家の人が?」 という声が 隣にいたのは、女の子 「ここはね私がいたお家なんだけど、ママが泣いていて心配なのよ」 私がそういうと、彼女はあまり興味もなさそうに 「ふうん」というと食い入るようにママの顔を見ていたわ 「ねえ」 その子は急に私にこう問いかけてきたの 「このおうちでは幸せだった?」 「美味しいものたくさん食べた?」 「おもちゃもたくさん買ってもらった?」 私が答えようとする前に 「なんてこと、聞いても無駄な話だよね。だってお姉さんを見ていればここがどんなに幸せな場所だったのかはわかるもの」 と言ってにっこり笑いました 「いいなあ、そういう思い出を私にもくれるかなあ」 うんうんと一人でうなずいていた彼女は 「決めた!私ここにいくわ」と え? ほんとに? だってきっとまたこのママが笑ってくれるもの。私ママの笑った顔をお姉さんにも見てもらいたいし そういうと 一目散に役所に飛んでいっていまいました そんなこと言ったってママが確実にこのお家に入れてくれる保証はないじゃない 私はそう思って不安になったのよ そうだ!思いついて私は彼女の後を追いました 「いい?ママの顔が見えたら片足をあげてポーズをするのよ」 私の指導に笑顔で頷いて彼女は地球行きのバスに乗り込みました 「あなたの名前はね洸(ほのか)だよ」 ママが喋っています。 あれだけ言ったのにほのかは全く演技することもなくちょっとだけテレパシーでこっちを向かせてまんまとママの気持ちを掴んじゃったのよ 大したもんだわ それにしてもママ 今度の名前は洸....ほのかなんて やっぱりキラキラしたものが好きなんだね ほのかもママの光になるように心から願っているわ ほのかちゃん私の大切な人を助けてくれてありがとう。幸せになってまた会おうね これは光り輝く名前をもらったワンコのお話。 二人はツインクルシスターズとなり、パピヨンの星でとても有名になりました。 その日からこの星はもちろん、パグの星、などの犬の星の中でこんなママに出会えるようにポーズをとる学校ができた っていうのは、ほんとかどうか未確認です。 もしあなたの前に片足をあげてポーズをとった犬がいたらキラキラをくれる天使かもしれませんよ どうぞお見逃しなく 完 作。 龍翔琉(たつかける)
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