序 だって、そう決めたのは

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「それでさぁ。何だかモジモジしてるんだよ。ちょっと笑っちゃうよね」 キャッキャと話す彼は、何だかいつもより楽しげだ。 それは、の話をしているからか。 無意識に、テーブルの下で手を握り込んでいた。 全て分かった上で、自分で選んだ道だ。 それを今更、後悔などしていない。 ならば一体、何を望んでいるのか。 まさか、彼に愛されたかったとでも言うのか。 薄く薄く息を吐き出し、静かに長く息を吸った。
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