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さいごに
この文章は大変個人的な、ある特定の人に向けて書いたものです。なので他の多くの方には冷静さを欠いた、酷くつまらないものに思えたかもしれません。ですがそんなつまらないものの最後ですから、その特定の人について書きたいと思います。
私の大切なあなたへ。あなたはよく「自分は愛されていない」と叫んでいましたね。自分よりも兄弟の方が大切にされていると、寂しい思いをしたと言っていましたね。けれど共に暮らしていた私の目には、あなたが利他的行動を取っている様子はほとんど映りませんでした。この数年間、あなたが行った利他的行動を掻き集めても、二週間分の生活を支えられる分にもならないでしょう。
あなたはご飯を作ることはなく、食器洗いもせず、洗濯物も畳まない。気まぐれのようにそれらをすることもありましたが、半年に一度あれば良い方です。あなたはほとんど何もしていません。そればかりか文句ばかり口にしていましたね。
更にあなたは我が家の犬の世話もしませんでした。あなたが飼いたいと言い出したにも関わらず。犬の散歩も晩御飯の用意も、薬もあげず、お風呂にも入れてあげない。代わりに世話をしたのは私含め他の者たちです。
あなたと過ごした、特にこの数年間、私はあなたへの利他的行動を半ば強制されていました。ご飯を作り、食器を洗い、洗濯物を畳み、お風呂を沸かしました。今回ここに書いたような見解を得ることができたのは、おそらくあなたのお陰でしょう。しかし私は、そんなものが欲しかったのではありません。
あなたは自分がまるで被害者のように、我々との全ての連絡手段を断ち切りました。この見解を得たのはその後のことです。なので、あなたにこれを伝える手段を私は持ちません。私はあなたの親ではありませんが、あなたはあなたの親を大変悲しませています。親不孝者もいいところです。
ただ伝わるのであれば、あなたの今、目の前にいる人を大切にしてください。利他的行動を取ってください。別に帰って来たくなければ帰ってこなくてもいいですから、ただ今一緒にいる方を大切にしてください。そうすればあなたはきっと、どれだけ自分が愛されていたかを知るでしょう。そうすればきっと、幸せな気持ちになれるでしょう。あなたの人生に「愛」が溢れていることに気付いてもらえることを、願っています。
最後になりましたが、このような醜態にここまでお付き合いくださった全ての方に感謝申し上げます。願わくば皆様の周りにより多くの愛がありますよう。
ここまでご精読いただき、ありがとうございました。
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