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落ち着け、落ち着け……。
別に物凄く久しぶりってだけで初めてではないから大丈夫。
大人しくベッドで待っていよう。
ドキドキしながら20分程待っているとガチャっと寝室のドアが開いた。
「待った?」
「いや、全然」
ていう会話も何か変な感じ。
ギシ、とベッドの軋む音がして、ゆっくりと押し倒される。
「……あの、さ」
「うん?」
「実はしたくないとか、ないよね?大丈夫?」
「え、何で?」
「3ヶ月付き合ったけどそういう雰囲気にならなかったし」
「いや……めちゃくちゃしたかったです」
「「……」」
暗いけど、顔が赤くなっているのが分かる。
「したかったけど、ガッつくのは大人としてどうかと思ったし嫌われたくなくて……3ヶ月は我慢しようと」
「……安心した」
はぁと息をつく。
「安心?」
「私に魅力がなくて手を出す気にならないのかなってちょっとだけ思ってた」
「そんなわけない。ただオレが初恋拗らせてるだけで」
「……うん、もう拗らせないで」
銀太の首に腕を回す。
「銀太が思ってる以上に私は銀太のこと大好きだから」
「そんな事言われると嬉し過ぎて、すごく照れます」
「えぇ」
「あとあんまり余裕ないかもしれないので、その辺は追々頑張るか……ん、」
私から触れるだけのキスをする。
「分かったから、しよ?」
「……はい」
少しぎこちない手付きが微笑ましくて、私達はもう一度キスをした。
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