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白く大きめの器。
そこに沈む?!そんな情景を予想していたのに、目の前に置かれた料理は違った。
普通のラーメン丼よりは大きい器に、刻みネギを浮かせた溢れんばかりのスープ。
刻みネギの下には綺麗に整えられた麺が。そして、麺を隠すかのようにワカメ、チャーシュー、メンマ。そして、主役のワンタンが辛うじて浮かんでいる。
辛うじて浮かんでいるという表現では、ピンと来ないかもしれないが、食べ始めてわかったのは麺の量が普通の量よりも2倍近い量であること。
甘く柔らかく調理されたチャーシューは煮豚だが、スープとの相性は抜群。そして、メンマは柔らかさの中にも歯応えを感じさせる。そして、噛めば噛むほど味わいが良い。
主役のワンタンは、レンゲを使って1つ掬う。
それは、さっき目の前でお婆さんが1つ1つ丁寧に包んでいたワンタンである。
それを口に入れる。
何かが開いた気分だった。
スープの熱さが舌を火傷させるかと思ったが、程よくスープの味がワンタンの生地を引き立たせて、口の中で中の餡の浸けダレへと変わる。
豚肉や野菜の香りと味が感じられた。
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