無職になるそして美少女を拾う

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「生きている価値のない生き物はこの世にいないと私は思います。どこの誰がなんて言おうとも浩司さんの生きる価値は必ずあります」 その言葉を聞いて俺は社長が日頃から言っていた悪口を思い出す。 「生きている価値がない」だとか「何にも出来ない無能」だとかずっと言われて生活をしてきた。 だからだろうか、少女のまっすぐな言葉を聞いて涙がこぼれそうになる。 「どんなにきつく、汚い言葉で悪口を言っても浩司さんの持っている価値は変わりませんよ」 少女はラーメンのスープまで飲み干して「ご馳走様でした」と手を合わせる。 そして立ち上がって俺にこう言った。 「だって浩司さんはこんなにも優しくて、美味しいラーメンを作ることができるだもん! 」 俺は気づいたら泣いていた。 さっき出会ったばっかりの少女に俺は救われたんだ。 生きる意味を無くした俺に生きる意味をくれたのは君だった。
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