無職になるそして美少女を拾う

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無職になるそして美少女を拾う

「お前は今日からクビだ! 本当に最後まで使えないやつだったよ」 社長の大きな怒鳴り声が社内に響き渡る。 今年二十八歳になる俺は人生最大の失敗をしてしまった。 今までずっと失敗続きの俺でも今回ばっかりは死を覚悟するほどにやらかしたと思っている。 今日は会社の命運を分ける大事なプレゼンの日だ。 Fランク大学を卒業した俺はなかなか内定を貰えず、最終的にはブラック企業であるこの小さな会社に就職することしか出来なかった。 そんな小さな会社にもチャンスが訪れる。 今日のプレゼンで上手く行けばさらに会社が発展するはずだった。 しかし、今回のプレゼンを取りまとめるリーダーの俺が寝坊するという大失敗をしてしまった。 どれだけ頭を下げて謝罪をしたとしても許してもらえる訳が無い。 社会はそんなに甘くは無いし、クビにされて当然だ。 俺は一人居酒屋で酒を飲み、タバコを吸って今日の出来事を思い返していた。 目が覚めたのは本来乗るべきだった電車が出発する十五分前。 自宅から駅までは歩いて二十分くらいの距離にある。 俺は急いでスーツに着替え、寝癖のまま自宅の鍵を締めて走った。
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