そばにいて

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 ***  空気が澄み、星の降る夜。  俺と楓は特に何もしなかった。  一緒に鍋の残りを温めて食べ、壁際に寄せて半分に折った敷き布団に二人で座って眠っただけだ。  それでも一つの掛け布団の中で肩を寄せ合い、ずっと繋いでいた手が温かい。  楓。俺は君が好きだよ。  だからどうか、空っぽになってしまった君の心に、この温もりが少しでも染みますように。
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