俺たちは違う人間?

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妹はまだ15歳。 俺たちとすごく年が離れてるから余計に溺愛してしまう。 母親曰く、弟の美月が生まれた時点でそれ以上は考えて無かったようだが、どうしても女の子が欲しかったそうで。 最後の神様頼みで無事雫が生まれたって感じらしい。 母親だけじゃない。 父親も俺たちも、美月からしたって初めての女の子だ。 かわいいに決まってる。 だから雫は家族全員から溺愛されている。 「ところでいち兄はどこ?借りてたゲーム返したいんだけど」 ようやく俺を引きはがしてゼーゼー言いながら、ふと雫が訊ねてきた。 いつも一緒に帰ってくるのに、俺だけしかいないのだ。 変に思うのも無理はない。 「い、一夏は…」 俺も動きがピタッと止まる。さっきの記憶が読み返ってくる。 しんとする。 「…にし兄?聞こえてる?」 動かなくなった俺の目の前で、「おーい」と手を振る。 「…………っ」 じわっと涙が滲んできた。 雫がぎょっとする。 「ちょ、なんで泣いてるの!?」 「しずくぅ…」 もう我慢できない…。 ボロボロ涙がこぼれてはソファに落ちていった。 「おれ、俺、フラれるかもしれない…っ」 「え?」 雫と弟は俺たちが付き合ってることを知ってる。 妹は驚いた顔をしたが…。
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