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「あーごめん。今日は無理だわ」
きれいなワンピースを着て、一夏に微笑む女性…。
「…………ぇ」
一夏が断ってきたこと、隣に女性がいることに一瞬思考が停止し言葉を失う。
でも、すぐに我に返り、おろおろした声でまた話しかけてみる。
「え、でも、今日、ドラマ…」
「だから無理だって」
「なんで…」
わけがわからず、なんと続ければいいのかわからない。
「一夏くん、そろそろ行かないと」
その時、隣にいた女性が一夏にそう伝えた。
細い腕を俺の恋人の腕に絡ませる。
「………っ!」
絶句してしまう俺。
「うん、行こう」
だけどそんな俺の事を無視して、2人並んで歩き出す。
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