第4章 極秘交際

5/8
前へ
/183ページ
次へ
「その、気の強いとこ。本当、たまんない」  そう言うと、片手を顎に滑らせて上を向かせて、唇を重ねてきた。  それはそれは、長い長い間、彼はわたしの唇を貪った。  舌を絡めて強く吸ったり、口の中を余すところなく探られたり。 さらに不埒な手に、服の上から胸の頂を執拗に弄られ……  その焦ったい刺激に身体の奥が疼く。  耐えられなくなってきて、わたしは彼の首に腕を回して、縋りついていた。 「したくなった? 俺も」  耳元で濡れた声で囁かれ、わたしは小さな声で「うん」と答え、頷いた。 ***  その日は結局、暗くなるまで愛し合って、ウーバーで食事を頼んで一緒に食べて、家に戻ったのは21時近くになってからだった。  シャワーを浴びながら、鏡を見る。  いたるところに散らばっているキスマーク。  それを見ただけで、またすぐ、彼が欲しくなる。  宗介さんが好き。
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3409人が本棚に入れています
本棚に追加