二度目の幸せ

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「あの女の子達と合コンするくらいなら、師匠とセミとりに行った方がよほど楽しいぞ」  成海はそれを聞いてぷっと吹き出した。声を上げて笑い出す。 「彼女たちはセミ以下ですか?」  彼氏がいるのに他の男に色目を使うような子たちと比べるのは、一生懸命生きているセミに失礼だったかもしれない。  あの女の子たちは成海を気持ち悪いと言っていたが、あの打算的な態度を見た後ではよほど成海の方が正常に見えてくる。  あの女の子達より成海の方が遙かに好ましい。  ……あれ?  比べる対象として何か間違っているような気がして、浩太郎は眉根を寄せた。  けれど、笑い転げて咳き込みかけた成海の背中をさすってやっているうちに、それをすっかり忘れてしまっていた。 「遊園地?」  昼食の後で浩太郎は蒼太におそるおそる切り出した。天気さえ良ければ明日遊園地に行かないかと。 「そう。ここ。あんまり大きいところじゃないけど、蒼太くんの乗れない乗り物はないよ」
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