北海道エゾシカ猟物語

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猟の解禁日、俺は若者2人を引き連れて、計3人で山に入った。 俺は猟友会で、銃猟免許予備講習の講師もしている。 銃猟の免許を取得しようとする人たちを対象に、試験前に予備講習を行っているのだ。 受験者のほとんどが、この予備講習を受講する。 今日、同行するのは、俺が教えた連中だ。 彼らは試験に無事合格し、今日の猟解禁日は連中にとって初めての猟となる。 狩猟者登録を済ませ、入林届も提出した。 狩猟の免許にはいくつか種類があり、銃猟の免許の他に、わな猟の免許もある。 俺も彼らも、銃猟とわな猟、両方の免許を持っている。 今日は、わな猟をメインに考えているが、状況によっては銃猟も行う予定だ。 山に入る前に、俺たち3人はお互いの所持する弾丸の数を確認し合う。 弾丸の管理は厳重である。 数が合わなければ、山の中に弾丸を落としてしまったということになる。 所持弾数、撃った弾数、残存弾数、これらをしっかり管理しなければならない。
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