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「・・・えと、つばさ君…であってた?」
「うん! 改めまして、東雲 翼(しののめ つばさ)です。S大の3年です♪よろしくお願いします」
「あー…うん。よろしく、なんだけどぉ…」
ーーさ、酒の勢いで、うちにおいで~的なことを軽々しく言ってしまったこと、非常に反省しております。
ゆえに、どうかどうか、この話はなかったことに…
と、言わなければ!
だって、絶対にありえないでしょ!
大学生と同居… …?
・・・ないないないないない!!ダメ!絶対!!
「僕、しおりさんの懐の深さに感動したんだ」
「え…?」
「僕みたいな素性も知れないただの学生を、あんなに快く受け止めてくれて…」
「や、ちが…」
「ちょうど、同居人にも行方をくらまされて…僕何やってんだろってちょっと、凹んでて…周りのことなんてどうでも良くなってたから。…それなのにしおりさんはそんな僕とは違って、自分も仕事で大変だって言うのに、僕の1人や2人!って…」
「ぁの…ちょっ…」
「ずっこく、かっこいいな!って思ったんだ♪」
「・・・う、うん」
翼のキラキラと輝く瞳が真っ直ぐに栞に突き刺さる。
ふんわりとして、ウサギのような…
ーー…甘ぁ~…ホント、可愛い顔してる…
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