518人が本棚に入れています
本棚に追加
昨夜はカラオケ店の美少女と語らって、久々によく泣いた。
泣いた後はスッキリとした気持ちになり、また再び…頑張れる。
自室の大きな窓を開け、青空に向かって大きく息をすぅっと吸い込んだ。
「ふぅ…よし!」
見えないエネルギーをチャージし、小さく気合を入れる。
特に変わり映えのしない日常だ。
日々仕事へ向かい、イラつくことだって沢山ある。
そんな時に弱音を吐けるような相手もおらず
弱みを見せられる恋人や友人もおらず…
帰ってグラス1杯のお酒を飲み
また翌日を迎える。
そんな、変わり映えのない毎日。
たまには、猫なんて飼ってみようか…などと弱気になる時もあるが、今の独りの生活に特に不満があるわけでもなかった。
充実している訳では無いが…そんな生活を不便に感じたこともない。
それが栞にとっての日常で
そこそこに安定しているこの日常が変わっていくことなど、想像をしたこともなかった。
・・・この日までは。
最初のコメントを投稿しよう!