平凡な日々は幸せの証です

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平凡な日々は幸せの証です

 カーテンの隙間からこぼれる朝の光で目覚める。夏に向かって日の出時刻が早くなったなーなんて感じながら、ベッドの上で伸びをする。  思い切り欠伸をしてベッドサイドに置いてある眼鏡をかけて立ち上がり、カーテンを一気に開ける。マンションの一階を選んだ理由は、この狭いけれども素敵なマイ·ガーデンがついていたから。私の手作りの小さな池に集まる鳥たちを観るのも、朝の細やかな楽しみだ。  一日の始まりも一日の終わりもいつも変わらない。だけどそんな毎日が私にとっての幸せの証。  そう信じて疑わなかった。まさかあんな出来事が私の身に降りかかるなんて、この時の私はまだ何も知らない。
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