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そしてある日、ぼくはある決心をした。彼女に手紙を書くことにしたのだ。
今まで一度も書いたことのない手紙である。どんなふうに書き出せばいいのか皆目見当もつかなかったけれど、とにかく書いてみるしかないと思った。
まず最初に、ぼくがどれほど彼女を愛していたかを書き記した。ぼくは、彼女がいなくなった後もずっと愛し続けていたということを書いた。今でも忘れられないということを。本当に好きだったということがわかってほしいからだ。
そして、別れることになった原因についても触れた。ぼくにとって彼女が何であったかということも正直に告白した。
手紙の中で、ぼくは初めて自分というものについて語った。それまで誰にも、彼女にさえ話したことがなかったことを、すべてさらけ出した。それを書いたことで、ようやく僕は彼女と向き合うことができたような気がした。
これから先、たとえ辛いことがあっても耐えていけるだろうという確信が生まれた。もちろん、この決意はすべて彼女のためなのである。
書き終えてから封筒に入れ、切手を貼った。そしてポストに入れた。手紙を出してから三日後に返事が届いた。そこにはこう書かれていた。
「あなたを今でも愛しています」
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