明樹くんは 確かにいた

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「明樹くん(咲月)との記憶」  二人の言葉が重なりあった途端、石は強くまばゆく輝き始めた。  次に気がついた時、二人はそれぞれ自分の世界でなぜだかわからない涙を流し続けていた。  明樹くんは確かにいた。  だがもうそれを知るものは誰もいない。  庭の樹は静かにそよぎ、今もただそこに立ち続けている。
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