聖夜の夢

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聖夜の夢

お月様が眠る夜 虹色のちょうちょが窓をノックして 私を迎えにきてくれる。 私はわたあめのドレスにお着換えして 友達のくまさんにさよならをした。 シャーベットのハイヒールで空をかけると 金平糖の星屑がチョコレートのお城まで道案内。 胸はサイダーみたいにドキドキあふれそうだけど 瞳はビー玉みたいに好奇心できらりかがやいている。 カフェオレの門番にご挨拶をして 扉の向こうはきらきらかがやく舞踏会。 マカロンの貴婦人がくるくるまわり、 モンブラン伯爵がエスコートする。 「私と一緒におどってください」 孤高のカカオの前にすすみ 勇気をオレンジみたいにふりしぼって ほっぺをりんごみたいに赤くさせると とろける香りが私を包み 甘い調べにおぼれてく。 飴細工の鐘が3度なり、舞踏会は絵本の中 私はくまさんのうでの中。 バターたっぷりトーストにいちごのジャムをきらめかせ 今日もまた新しい一日が始まるの。
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