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翌日、果穂が自宅マンションの階段から転落し、亡くなったということが、朝のホームルームで発表されると、睦美はその場で貧血を起こし、床に倒れた。
周囲の人間は二人は親友だったから無理もないという反応で、睦美は当たり前のように早退させられた。
昨日から、何度消しても、例のアプリは消えず、アラートがしょっちゅう鳴っていた。 アプリが果穂の殺人を通知して、本当に果穂が死んでしまった。
こんな偶然がおこるはずがない。
もしかして本当に自分の行動が、果穂を殺してしまったのだとしたら……。
そう恐怖に怯えつつも、果穂が死んだことで、もう売春を強要されないのだとホッとしている自分もいて、睦美は罪悪感でいっぱいだった。
ぐるぐると同じことを考えて、自室のベッドの中で布団をかぶっていたら、インターホンが鳴った。
両親は二人とも仕事で不在だ。
睦美は当たり前のように無視をした。
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