一ノ瀬睦美

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――どうしても、人殺しが嫌だと言うなら警告どおりにペナルティを受けていただきます。選択肢はどちらかしかありません。 ――そんな……。  やるしかないらしい。睦美に覚悟など一つもなかったが、自分だけでなく両親のどちらかが殺されるのは耐えられなかった。  きっと、殺されるだけのことをした人間を殺すことになるのだろう。  だったらできるかもしれない。  睦美はどうにか納得しようとしていた。 ――注意事項で特に注意していただきたいことがあります。一ノ瀬さまは、これから、メンバーの中の一人のリクエストの殺人を実行していただくわけですが、一ノ瀬さまがどなたを殺したかはメンバーであっても秘密にしておくことをおすすめいたします。 ――誰を殺したかは秘密にしないといけないということ? ――義務ではありません。しかしながら、余計なトラブルは避けられます。 ――余計なトラブルって、例えばどんな?
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