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睦美は泣き出したくなった。果穂は睦美が怖じ気づいて逃げ出さないように近くで見張っているのだ。
睦美と吉野果穂は中学生の時からの親友だった。たまたま席がとなり同士になって、仲良くなったのだ。果穂は睦美の家にもよく遊びに来ていた。
果穂の態度が変わったのは高校生になってからだ。感情の起伏が激しくなって、学校も休みがちになっていた。
睦美は心配していたが果穂は「大丈夫」と繰り返すばかりだった。果穂の両親は不仲で、しょっちゅう夫婦げんかをしていて、そのせいでストレスが溜まっているのかもしれない。と睦美は思っていたが、二年生になってすぐ、果穂は元気になった様子で、睦美に久しぶりに家に遊びにこないかと誘った。
パジャマパーティは果穂が不安定になる前まではしょっちゅうしていた。
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