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俺は、直接自宅に帰りたくなくて
けど、賑やかな店には行きたくない
ふと、見渡すと路地の奥にbarの看板の灯りが見えた
━bar 恋━
「こんばんは、大丈夫?」
店の扉を開けながら声をかけた
「おかえりなさい。大丈夫よ」
へー面白い、ここの声のかけかた
そう思いながらつい立ち尽くしてしまう
「良かったらカウンターどうぞ」
ママだろうな
俺より年下だろう小綺麗なママから
声をかけられ素直にカウンターに座る
「何にしましょう?」
思い出したくもないのに
けど、気になるしでつい言葉が出た
「ゴッドファーザー出来る?」
カウンターの脇に居たマスターらしき男性がこちらをチラッて見て口角をあげて
「かしこまりました」
って手際よく作っていく
彼の綺麗な指が華麗に動き
俺の前に琥珀色の飲み物を静かに置く
「ゴッドファーザーです」
彼が作り出したゴッドファーザーは
琥珀色で綺麗
それにたいしてうちの親父の汚さ
何十年も知り得ない蓋がされて
汚さに磨きがかかっている
俺は、ずっとその飲み物を見つめていた
━*━*━*━*
お久しぶりです
みおです
いつもありがとうございます
大変お待たせして申し訳ありません
コンスタントに更新したいのに
なかなか出来なくて…
コンスタントにやるように頑張ります
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