黒いのは

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「なあ、邦彦…」 俺は、遺品整理をする邦彦の自宅で片付けの手伝いをしている 「何ですか?薫兄さん」 「あのさ、弔問来てくれた人って全員知ってる?」 「いや…顔と名前の一致する人は1/3位でした あとは、名前聞いた事ある、顔はわかるみたいな感じで… まあ、全く知らない人も居ますね」 まあ、そうだろうな 俺だって親の交友関係何か知らないからな 「この人は、知ってる?」 俺は、しらばっくれて名前を指さしてみた 「渋川 藍子さん?聞いた事無いですね その人が何か?」 「あ、いや…渋川って場所があったなって 目について」 「あ、薫兄さんも知ってます? まあ、温泉で有名ですからね 実は、母その県の出身なんですよ」 え? マジか… 親父もじゃん 共通点見付かった 『出身地』 まさかこんな都会で 出身地が同じ男女が不倫し 子を成し 同じ出身地の女が見送りに来る これどう考えても何か仕組まれていたよな… 考えれば考える程不自然な気がする いや、けど現実は小説より奇なり って事もあるからな… どう考えても俺だけじゃ答え出ない 誰かに聞くか 深追い止めるか悩んでる
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