黒いのは

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「えっと…?」 頭が着いて行かずためらいがちに返事をする 「言った通りです 賢ちゃん昔から一人ぼっちの僕を支えてくれてる この世で一番大切な人」 邦彦と及川君が目を細めて見つめ合い微笑む ああ、この二人 信頼して尊敬し合って生きているんだなって 見てて思えた 「大丈夫だわ、弟の大切なモノ取り上げる 意地悪兄ちゃんじゃないわ」 笑いながら言い返した 「え?薫さん…突っ込む所ソコですか?」 及川君が口を開く 「ん?ああ、えっと きっと俺には考えられない程の時間を一緒に過ごして居るだろうしこの世の中正解・不正解何てあるようで無いようなモノだし… 本人達が納得出来ているならいいんじゃない?」 きっと邦彦は、自分の事「日陰」と思っているから 結婚・子供を設けるなんてしたく無いんだろう 「薫兄さんならそう言いと思ってた」 邦彦は、顔色変えず 及川君が安堵の表情になった
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