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転校生
気怠い体を何とか動かして今日もまた学校へ向かう。
といっても、全寮制のお金持ち達が通うどデカい学園だから寮から学校まで徒歩10~13分ぐらいだ
地味に遠いよな…
最早、庭園と言っても過言では無い庭では噴水の水しぶきや、水やりされた花をしたたる水滴が朝日に反射しキラキラ輝いていて綺麗だ
朝の空気って美味しいよね、ちょっと気分が上がる
〜〜♪〜♪
軽快な音楽が耳に入る。電話か
耳に当てるとあ゛〜と不機嫌そうな低音の艶っぽい声が聞こえる
「もしもし、起きたの?」
「なんでいねぇんだよ、起こせよ」
「起こしても起きなかったんじゃん」
「別に学校なんて行かなくていいだろ」
「あ、そろそろ着くから切るね」
「あ?おい」プッツ ツーツー
スマホをポケットにしまい靴を履き替えるために下駄箱を開けると中には手紙が十数枚ぐらい入ってる
靴と一緒に入れるって不衛生だよなぁ、などと考えながら持ってきてたビニール袋に纏めて入れカバンに突っ込む
「マイハニィィイ!!」
うわ、なんか来た
「昨日はかえってこなかったから寂しかったよ!!
冷たいベッドで1人泣きながら寝たんだから!!」
なんて泣き真似をするヒロ
朝から元気だな...
「透夜さんに慰めて貰わなかったの?」
意地悪くそう問いかけるとヒロはピクっと反応し
「...じゃ!教室に急ぎましょっか!!」
と俺の腕を掴んで歩き出す
俺居なくて寂しかったとか言いながら絶対なんとも思ってなかったし、イチャイチャしたんだろうなー
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