―― 第五章 ――

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 バックから昼斗に挿入した昴が、その背に体重をかける。身動きを封じられる形になり、ギュッと昼斗は目を閉じて、シーツを握りしめた。額を枕に押し付けている。臀部を突き出す形で交わっている。 「ぁ、あ……」  昴がねっとりと昼斗の耳の後ろを舌でなぞり、左手では胸の突起を摘まむ。 「ねぇ、昼斗? 好きだよ?」 「あ、ぁ……っ、ッ……」 「言って? 昼斗は?」 「お、俺も……っ、ぁ……ああ……」  体を起こした昴が、昼斗の腰を両手で掴み、再び抽挿を開始する。  グッと奥深くまで貫いてから、かき混ぜるように腰を動かした。感じる場所に刺激が響いてきて、昼斗は息を詰める。全身が熱い。それから再度抜き差しを始めた昴は、昼斗の前立腺をひとしきり嬲った後、より奥深くを貫いた。 「あ、ア――!! あ、あ! 深、っ」 「でも、義兄さんは、深いのが好きでしょう? 知ってるよ」 「あ、ふぁ、ハ……っ、ぁァ……ああ! あ、ン――!!」  昴の動きが激しくなる。硬い陰茎で抽挿される内、ポロポロと昼斗は涙を零した。昼斗の体は、すっかり昴の形と温度を覚えている。まだ二人がともに暮らし始めて一ヶ月も経過していないというのに、昴のことしか知らない昼斗の内壁は、その熱がもたらす快楽を、しっかりと学習していた。ギュウギュウと昼斗の内部が締め上げる度、昴が荒く吐息する。 「昼斗、もっときちんと言って。俺の事、好きなんだ?」 「好きだ、あ、好きだから……っ、あ、あ」 「だから、何?」 「もうイく、あ、あ……ああああ!」  その時、昴が最奥を貫いた。その衝撃で、昼斗は放った。飛び散った白濁とした液が、ベッドのシーツを濡らす。しかし昴はまだ果てず、そのまま昼斗の体を責め立てる。それから昴が出すまでの間に、更に一度、昼斗は絶頂に達した。
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