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ヒョエーヒョエーと五回ほど耳にしていれば、戻った意識。
「あ、あれ……?」
目に映るのはいつも通りの自身の部屋で、ローテーブルには先ほど開封したポテトチップスの袋が寝そべっていて。
「ゆ、夢っ?」
だらしない体型を隠すための衣服も、きちんと身につけている。
「だよね、わたしが人前で裸になるなんて、あり得ないよね……」
胸辺りしか触っていないが、莉乃と呼ばれた夢の中の女性は華奢な身体だった。自身の憧れをうたた寝をしている隙に思い描いてしまったのだと、若葉はそう判断した。
パリッと頬張るチップス一枚。パーティーサイズのポテトチップスは、あっという間になくなった。
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