#001 これは夢か幻か

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 ヒョエーヒョエーと五回ほど耳にしていれば、戻った意識。 「あ、あれ……?」  目に映るのはいつも通りの自身の部屋で、ローテーブルには先ほど開封したポテトチップスの袋が寝そべっていて。 「ゆ、夢っ?」  だらしない体型を隠すための衣服も、きちんと身につけている。 「だよね、わたしが人前で裸になるなんて、あり得ないよね……」  胸辺りしか触っていないが、莉乃と呼ばれた夢の中の女性は華奢な身体だった。自身の憧れをうたた寝をしている隙に思い描いてしまったのだと、若葉はそう判断した。  パリッと頬張るチップス一枚。パーティーサイズのポテトチップスは、あっという間になくなった。
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