第1章 SSRって、何?

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「ちょ、ちょっと待ってください!!」  香澄は急いでシャワーで体の汚れを洗い流してからタオルを巻きつけ、浴槽の中に逃げた。  その間、涼が外に出ていってくれないだろうか、とほんの少し期待をした香澄だった。  けれど、涼の気配がすりガラスの扉の向こう側から消えることはない。 「あ、あの、涼先生……?」 「何?もう入っていいの?」 「そ、そうじゃなくて……ですね……」  香澄は、浴槽の中でタオルをよりキツく体に巻き付けながら返事をした。 「ど、どうして急に一緒にお風呂……なんですか?」 「君にしてあげたいことがあってね」 「してあげたいこと、ですか……?」  それって何ですか?と聞く前だった。 「今、浴槽の中にいるよね」 「え」 「じゃあ、入るよ」 「ちょ、ちょっと待っ……!?」  ガラス扉を開けて入ってきたのは、もちろん生まれたままの姿の涼。  しっかりと鍛え上げられたことが分かる、整った筋肉質の肉体は、それだけで男を感じさせた。  ちなみに、涼は何も纏っていない。 「はわわわわわ……!!」  明るいところでそれを見たことがなかった香澄は、一気に頭に血がのぼってしまい、浴槽の中で溺れそうになってしまった。
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