第1章 SSRって、何?

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「あの、涼先生? 苦しくないですか?」 「僕は平気だけど、香澄は?お腹は苦しくない」 「りょ、涼先生が支えてくれてるから……」 「そう、それなら良かった」 (いや、良くは、ないですよ……!?)  香澄と涼は、狭い浴槽の中で密着していた。  この状態を例えるなら、涼という座椅子に香澄が腰掛けているようなもの。  お湯の温かさと涼の体温の両方が香澄に伝わってくる。 「涼先生……その……苦しくないですか?」 「また、その質問?苦しくないし、ほら」  そう言いながら、涼は香澄の腰を自分の腰に近づけるように引き寄せる。 「こうして、香澄の肌を感じられるんだから。楽しくて仕方がないよ」 「そ、そうですか……?」 「うん」  香澄は、自分の腰にあたる硬い膨らみのことが気になって仕方がなかったが、それを口にする勇気はなかった。  一方、涼は右手を使って香澄の肩にお湯をかけ始めた。 「香澄、寒くない?」 「むしろ熱いくらいです」 「そっか」  そう言いながら、今度涼がしてきたのは……。 「りょ、涼先生!? 急に首筋にキスするのやめてください!」 「どうして?」 「お、驚くじゃないですか……」 「美味しそうな匂いを出してる香澄が悪いんだよ」  涼はそう言いながら、はむと香澄の首筋を甘噛みする。 「あっ……」 「ほら、こんなに美味しい」  そのまま涼は、香澄の首筋をぺろりと舐めた。  香澄の、涼の胸とくっつきっぱなしの背中に快感が走った。 「あ、あの涼先生!? さっきしてあげたいことがあるって言いましたよね」 「ああそう言えばそうだったね」  涼の手は、いつの間にか香澄が巻いているタオルを掴んでいた。 「それって、一体なんですか?」 「それはね……」  涼はそのまま、香澄のタオルを剥ぎとった。
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