第1章 SSRって、何?

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「せん……たく……?」  涼の頭には一瞬「洗濯」の文字が浮かび上がるくらい混乱したが、すぐさま「選択」の方だと気づいた。 「どういう意味?選択肢?」 「そ、それはですね……すみませんスマホ貸してもらってもいいですか?」 「いいけど……」  涼はスマホを渡した後で、内心「彼女に嫌われない方法」「彼女に自分だけを見てもらう方法」といった検索ワードでぐぐってることが香澄にバレたらどうしようと、ポーカーフェイスの裏側でソワソワした。 「あっ、いいの見つけた……これです!」  そう言って、香澄が涼に見せたのは、ネットにころ上がっていた、どこぞの乙女ゲームの画面のスクショ画像だった。  イケメンのイラストの上に A そうだっけ? B 知らないよ C おやつたべたい  と表示されている画像を見て、余計涼は混乱した。 (これが、香澄が言う選択肢……?)  冗談だよね、と確認をしようと涼は香澄を見た。  そして気づいた。 (本気の顔してる……)  涼にとってある意味トラウマにもなっている「仕事中の本気」顔の香澄に、涼も (これは、真剣に答えないといけない)  と、頭をフル回転させることにした。  
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