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涼は、まず人差し指を立てる。
これは、数字の1を意味している。
「まず、1つ目はね……」
そう言いながら、涼は香澄の耳に、香澄の髪をかけてやる。
そうすると、よりの頬が赤くなる瞬間をじっくり見ることができるから。
「『涼が欲しい』」
「っ!?」
最初からクライマックスレベルのセリフを、いきなりぶつけられてしまい、香澄は涼の予想通り、まるで苺のように顔が真っ赤なった。
「そ、それは……」
「君から涼先生って呼ばれるのもたまらないんだけど、たまには呼び捨てで呼ばれたいんだよね。だって」
涼は髪をかけてやったばかりの耳元で、こう囁く。
「僕たちが愛し合ってる時しか、涼って呼び捨てにしてくれないだろ?」
そのまま涼はトドメに、香澄の頬にキスを落とした。
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