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だからこそ。その時が来るまでは、繋がり以外の方法で涼は香澄を思う存分味わうことにしている。
香澄の舌を少しでも長く味わえるように、すでに香澄にはキスをしながら呼吸を続ける方法も実施研修で教え込んでいた。
最初はマスターするのに苦労していた香澄だったが、おかげで、お互い何の苦もなく10分でも20分でも、何だったら1時間でもキスを続けられるようになっていた。
現に今も、すでに5分は続けている。
どれだけキスをしても飽きるどころか1分、1回ごとに香澄とのキスの虜になっていく。
香澄の唇は涼にとってはチョコやアイスなんかの人工的な甘いおやつよりも、ずっと甘くて美味しい。
1度触れてしまうと病みつきになってしまう。
離れるタイミングを失ってしまう。……というより、タイミングを作らせない。
そしてそのまま香澄を寝室まで運んで、お互い眠りにつくまで繰り返す。
その、つもり……だったというのに!!
ピーピーピー。
ぶぶぶっぶぶぶっ。
突然、涼と香澄の胸元で、スマホのアラームとバイブが同時に作動した。
何事、と涼が思った瞬間のこと。
パッと、香澄が涼の口元から離れた。
「やらねば…………」
「か、香澄?」
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