第1章 SSRって、何?

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 そう言ったかと思うと、涼は再びスマホを操作し始めた。  わざと、香澄に画面を見せながら。  そこに表示されていたのは……。 『今から言う企業の黒いところがないか探せ。』  の文字から始まり、立花潤というキャラクターが出てくるゲームを作っている会社……という文字が次々と打ち込まれていた。 「りょ、涼先生!?まさかこのメッセージを送る相手って……」 「さすが僕の香澄だね。そうだよ。彼さ」  その言葉で、もう香澄は分かってしまった。  涼が自分を見つけようとした時に使った手法……つまり、探偵だ。 「黒いところって、どういうことですか?」 「言葉の通りだよ。こういう企業にはね、必ず後ろ暗いところが1つや2つ、絶対あるものなんだよ。それは脱税かもしれないし……労働基準法違法とかも十分やってそうだよね……」 「そ、それを突き止めてどうするんですか?」 「ん?社会的に抹殺する」  何故、そんな言葉を美しすぎる微笑みと共に吐けるのか。 「あ、あの……さすがにそれはやりすぎでは」 「まさか香澄、あいつらの肩を持つの?」 「そ、そんなことはないですけど……」 「なら、いいよね」 「え」 「そうと決まれば善は急げ。僕と香澄の時間の邪魔をするものがどうなるか……見せしめに教えてあげないとね」
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