第1章 SSRって、何?

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「待ってください!涼先生」  香澄は、涼の文字を打ち込む手を押さえた。 「香澄?」 「わ、私との時間を、大切にしてくれてるというのは分かりました!」 「……本当に?」  涼は、隠し事を1つ残らず暴いてやろう、と言いたげな視線を香澄に注いでいる。 「ほ、本当です」 「ふーん…………」  涼の声のトーンが、少し低くなった。 「じゃあさ、証明してくれない?」 「証明ですか?」 「君が、僕の愛を信じてるって君自身が教えてくれるなら……この文章、消してもいいよ」  そう言われて、香澄はどうすべきか躊躇った。  自分がどれだけ涼を好きか説明するのではないのだ。  一体どう証明すれば、涼は満足するというのか……。  そんな難問、いつもであれば拓人に聞くのが早かったのだが。 「ダメだよ。たっくんに聞くのはなし」  と、先に釘を刺されてしまった。 「じゃあ、どうすれば……」 「逆に聞きたいんだけどね、香澄。……君はいつになったら僕の気持ちを信じてくれるの?」
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