第1章 SSRって、何?

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「お、おはようございます……」  香澄は、自分が涼の寝起きの顔を見るのは好きだったが、自分が涼に見られるのは耐えられなかった。 「こら、顔隠さないで」 「嫌です。汚いですから……せめて顔を洗わせてください」 「ダメ。もっとここにいて」  そう言いながら、涼は香澄の髪を手で梳いていく。 「君の髪は、触り心地がいいね。ずっとこうしていたいよ」  香澄は、自分の髪質に自信があるわけではなかったので、何だか気恥ずかしかった。 「美容院……行ってないから……」  そんなにいい髪じゃないですよ、という意味で言ったのだが 「美容院行きたい?予約する?」  とさらりと言われてしまった。 「そ、そう言うわけじゃないですけど……」  香澄は、次何を話そうかと言葉を探しながら視線を窓に向けた。  太陽は、すっかり昇っていた。  もしかすると、もう昼近いのかもしれない。 「せ、先生」 「ん?」 「今日……何かすることあるんですか?」 「何かって?」 「だって……先生昨日……私の休みを先輩に交渉してたから……」 「ああ、今してるよ」 「え?」 「今日は、香澄が僕の愛を信じてくれるまでずーっと抱きしめて、キスするって決めてるんだ」  そう言うと、涼は香澄の唇を食べるようなキスをして、舌で味わいながらこう囁いた。 「もう君が、僕の愛を疑わないように、この唇にちゃんと、覚えてもらうから」
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