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それは、ほんの１時間前のこと。
香澄のお腹もますます大きくなってきており、出産準備のために「あれもしたいーこれもしたいー」と、涼がリビングでた●ごくら●をニマニマしながら眺めていた時のこと。
突然香澄の部屋から
「きゃー！！！」
と悲鳴が聞こえたのだ。
愛する妻（涼の心の中では）のそんな声を聞いて、飛び出さない夫（涼の心の中では）が一体どこにいるというのか……。
「香澄！どうした！？」
涼は香澄の部屋に急いで向かった。
香澄か、お腹の中の赤ちゃんに何かあったのではないか。
階段を駆け上がっている数秒すら、生きた心地がしなかった。
そんな涼が香澄の部屋の扉を開けて目にしたのは、涼が買い与えた超高級椅子の上で足を投げ出し、お腹をさすりながら座っていた香澄がスマホを見ながらこう言ったシーンだった。
「二次元と結婚できるとか最高か」
「！？」
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