もしも電気が止まったら…

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私の目を真っ直ぐ見て言った 暗闇に目が慣れたのか 彼の顔の表情がわかる そして彼が手を握ってきた エレベーターの壁に並び 手を握り合い一本づつ 指を絡める彼の温かさが 絡んだ指から伝わってきた 暗闇なのに安心できた お互いに顔を見つめ合う 息がかかるぐらいの距離 胸のドキドキが大きくなる 暫く手を握り合っていた 彼がスマホの時間を見る 「あれから30分過ぎたよ」 なかなか動かないエレベーター 「でも、よかった」 私が彼を見てそう言った 「何が?」 「もし一人だったら 凄く怖かったと思うから」 そう言って彼に 優しく笑いかける その笑顔を見て 彼が彼女の肩を抱く 彼の胸の中にすっぽりと 収まる彼女の身体
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