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一方、ララ達が火ノ神の御所で戦闘を繰り広げている時、天狗の里で焔達を助けに行った白雪達は氷漬けから戻ってきた蒼暁と交戦中だった。
「第三部隊蒼暁。姫様を発見。直ちに保護します。」
保護という名の捕獲。
白雪を捕まえようと蒼暁は向かってこようとするが、白雪は上空の空気中の水分を集め巨大な氷を作り出す。
それを次々と蒼暁を狙い落としていく。蒼暁は雷を落とし、氷岩を粉々にして相殺。
多少の怪我は許されている。
生け捕りにする事が彼等の任務だ。
だからこそ捕まるわけにはいかなかった。
「!!」
蒼暁に三体の風美の木偶が攻撃を仕掛ける。
木偶の手には片手で使用できる。短い矢を板バネの力で発射できる洋弓銃を使用し蒼暁を狙う。
「焔!」
「分かってる!!」
風美の声に答えた焔は木偶が飛ばした矢に火の玉を飛ばした。
避けて木や地面に刺さり燃え広がるのを予測していたが、火矢は当たった場所に燃え移らず、熱を蓄積させ爆発を起こしていく。
次から次へと連続して爆発し辺りは煙で見えなくなる。
爆発に巻き込まれた蒼暁の左肩に矢が刺さったのを一瞬だけ目撃した。
そのまま爆発したのなら蒼暁も無事では済まないはずだ。
生存の確認をする為、白雪達三人は煙が落ち着くのを待つ。生きているならトドメを刺しておくのが吉。
「・・・。」
煙が少しずつ消えて確認するが、蒼暁がいた場所には血痕以外何もなかった。
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