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天狗の里にある直瀑の滝の裏にある洞窟。そこに避難をしているのは西国中の様々な収容所から救い出した西の民達。
彼等をここまで誘導し避難させたのは焔の妹である花火だった。
滝の水の香りで外の匂いが分からない所為で今どんな状況なのか全く分からない。自分も戦いに参戦したいがここにある西の民達を放っておく訳にはいかなかった。
「花火様・・・。」
心配そうにしている民の一人が話しかける。彼等をこれ以上不安にさせてはいけないと精一杯の笑顔を花火は見せた。
残りの第三部隊との交戦中に近づいて来る第四部隊に気付く。
「焔様。」
焔の隣にきた霰が己に炎の神力を流してくれと言ってきた。
「・・・分かった。」
霰が何を考えて炎の神力を流してくれと言っているのか分からないがこの氷龍を信じて焔は神力を流す。
「ありがとうございます。」
礼を言い霰は姿を変えて大筒へとなる。
氷で出来ている透明な筒の中には炎が入った玉が見えた。
前方から来る第四部隊に向けて大筒となった霰は狙いを定める。
焔と霰が怪しい動きをしているのに気付いた第三部隊の一人が二人の元へと走って向かう。それに気付いた焔は霰を護る為に兵へと交戦する。
刀同士が交わり火花が飛び散り突風が吹いた。
「退けぇ!」
「断るっ!!」
大筒になった霰が何を行おうとしているのか敵兵である男は直ぐに分かった。
それを阻止しなければならないのに目の前の焔がそれを許してはくれるはずもなく
無理やり押しのけられ構えに隙ができた兵を焔は縦に叩き斬った。
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