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「南南東敵兵的位置付近到着。放ちます。」  霰はドンッと大きな音を鳴らし大筒の玉は高く飛ぶ。  向かってくる第四部隊の真上に何か赤い玉が落ちて来た。 「・・・今すぐ結界を張れ!攻撃はするな!!」  先頭を走っていた兵が大声で叫ぶ。  結界が張れる者は直ぐに指示に従い結界を作り出した。  炎の神力を閉じ込めた玉はまっすぐ落下し地面にぶつかれば、パリンと玉は粉々に砕け散った。 その瞬間だ。 「ウオォオォオ!!」  玉の中に入っていた焔の神力が放たれ十字に炎が燃え広がる。威力は激しく結界がバキバキと割れていく。 「焔様の炎はかなり力強いですね。」  そう感心する霰は大筒から人型になる。  さすが火ノ神の一番弟子なだけあると・・・。 「私ら四氷は主である白雪様と水神様の神力でできています。」  僅かながら四氷は水神の記憶を受け継いでいるという。水神の記憶にまだ妖だった焔と花火の姿があった。 ーーまぁ、見ててくれや。    焔はいずれ俺よりデケェ炎を作り出すぜーー 「・・・。」  その炎を見せることは出来なくなったが、自分の師は己の事をここまで評価してくれていた事を初めて知った。  溜まった感情が溢れそうになりグッと奥の歯を噛み締めた。
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