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 せめて武器を使わせろと左右から苦情が出ると仕方なしに許可が降りる。  ララの許可なんて必要ないのではないだろうか。一応南の主だからと言う理由なら、風美の言う通り南は民主化し、代表を選挙制にするべきだと思った。  迷わずに凱楽に清き一票を入れてやると翠は心に誓う。 「凱楽。お前の武器デカすぎて邪魔。」  ララにふた周り小さくするよう言われ、渋々凱楽は大きさを変える。 もはや何の変哲もないただの西洋の剣である。    敵兵が現れるとララ達は好き勝手に暴れ出す。 「・・翠・・・様、申し訳・・・。」 「詫び入れるんじゃなくそこは〝ありがとう〟でしょ?」  治癒が完了したとしても直ぐに戦えるわけではない事、安静第一であると言う事を翠が話す。  かと言ってすぐそばで暴れているララ達とこんな炎に包まれ停止している部屋でゆっくり休めるなんてできないだろう。 「西の妖共。まだ、戦えそうな奴は手ぇ貸せ。」  南が命を張って助けに来たのだ。動ける奴は動けとララは言う。例え相手が北の一軍だとしてもお前達には南の蕃神がついていると言えば民達は目を見開き輝かせた。 「お・・俺、まだ戦えます!」 「俺も。」 「私も!」と、次々と民達が立ち上がる。    微力でもいい。力になれるなら・・・。  この西の地は火ノ神のものであり、自分達の故郷だ。その地を、火ノ神の御所を好き勝っ手にされたまま終われないと彼等は言う。  そして今、自分達には蕃神がついていると彼等は鬨の声を上げた。 「・・・すげぇなぁ。蕃神ってブランドだけで士気が上がったぞ。」  自分の国とは大違いと別目線で目を輝かせる。  それはお前の日頃の行いの所為であるとその場にいる南の家臣と翠は心の中で叫んだ。
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