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ほこりっぽい奇妙な部屋で、彼女は昏睡を続けてる。僕らは優しい目でそれを見つめる。彼女は眠って、少し起きて、必要な栄養を取れば、また眠ってしまう。僕らはその20時間以上の毎日の睡眠を、目を凝らして見ていた。
彼女の心の中の闇が、外部に溢れ出して、知らぬ間に狂ってることも気づかぬまま、僕らはそれを優しい目で見ている。
納得できないことも納得できることも、歴史にしてみたらただの紙切れで、僕らは平等にその上を歩く。今日思った大事なことも、昨日した意味のないことも、平等に過ぎていく、その上で彼女がしている行為を、納得も異議も何も起きない心で見つめてる。
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