あーちゃん、願いをこめて。

ホットくんとあーちゃん

ホットケーキのホットくん。

仲間にコーヒーのヒーコちゃん。

生クリームのソームちゃん。

彼らは毎日、楽しく遊んでいました。

ぼくのクリームは美味しいぞ。
とソームちゃん。

ちょっぴりほろ苦いのよ。
とヒーコちゃん。

毎日が皆と一緒で楽しいね。

家には可愛らしい男の子がいました。

4歳ぐらいの男の子、あーちゃん。
ホットケーキが好きでした。
もちろん、ホットくんも…。

そして、大の仲良し。
皆で楽しく過ごしてました。

ある日のこと。

おばあちゃん、シュークリームを買ってきました。

「美味しいなぁー。こんなの初めて!!!!!」
というあーちゃん。

両手にシュークリーム。
「美味しい、美味しい」
と毎日のようにシュークリームを食べるあーちゃん。

僕たちは慌てに慌てた。

ホットくんの事を見向きもしません。

シュークリームが好きだというあーちゃん。

ライバルが出現したため、ホットくんは悩みます。
仲間のヒーコちゃんに励まされます。

寂しくなった僕は、この家にいるのが辛くなってきました。
思い立ったように、旅に出ることにしました。

「今までお世話になりました。今日から仲間のみんなと旅に出ます。」
と三人で家を飛び出しました。

あーちゃんの顔を見ずに飛び出しました。

旅に出たホットくん。
ひたすら三人は森の中にズンズンと入って行きます。