第一章 俺と契約しないか

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「何言ってる、しばらく安静にしてなくちゃ、今度こそ赤ん坊流産するぞ」 私は心臓の鼓動が早くなるのを感じた。 彼は言葉を続けた。 「旦那に連絡しろ、心配してるぞ」 私は小刻みに手が震え、涙が溢れてきた。 チビちゃんにはパパはいない、そのことが責任として重くのしかかってきた。 「どうした?悪りい、きつい事言っちまったか?」 私は首を横に振り下を向いた。 「違うんです、チビちゃんにはパパはいないんです」 彼は不思議そうな顔をして私に尋ねた。 「チビちゃんって赤ん坊のことか?」 私は彼の言葉に頷いた。 「私が考えた呼び名です」 彼はクスッと笑い、私を見つめた。 「チビ助かも」 私もおかしくなりクスッと笑った。 「やっと笑顔になったな、自己紹介まだだったな、俺は冴木コーポレーション社長冴木峻だ」 冴木コーポレーション?確か今急成長している大手の会社だよね。 そこの社長? 私は目を丸くした。 「なんて顔してるんだ、大したことない」 「今急成長している会社じゃないですか?大したことありますよ」 彼は私の言葉に満更でもない表情を見せた。 「ゆっくり身体休めろ、チビ助のために」 私は小刻みに手が震えていた。 「無理です、入院費払えません」 私は声を大にして答えた。 彼は少し考えて私にある提案をした。
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