第十三章 チビ助の成長

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峻助がトイレから戻ってきた。 「パパお帰りなさい」 「ただいま、早く寝ろ」 「うん、パパ?僕ね、パパの会社であった藤ヶ谷社長大好きだよ」 「そうか、今度一緒に仕事しようかと思ってる」 「そうなんだ、いいと思うよ、また会えるね」 峻は峻助の肩を抱き「そうだな」と微笑んだ。 峻助は琉の血の繋がった子供だ、あいつも当時はあまり子供に執着はなかったんだろうが、やはり会いたいと俺に言ってきた。 そして会社の将来を見据えて合併を考えたのだろう。 峻助が三十歳を目前の頃に社長就任出来たら・・・後二十五年か。 それまでにそれなりの会社に育て上げる、藤ヶ谷社長と共に。 峻助は俺の息子だ、そして雫は俺の妻だ。 この事実は変わらない。 そして新たに加わった事、それは藤ヶ谷琉は俺の仕事仲間だ。 二人で峻助の為に、そして二社全社員の為に全力を尽くそうと決心した。 そして、峻助が大きくなったら、雫と愛し合いたい、恋人同士のように・・・ あいつが雫に対して今も尚愛情を感じている事は、態度を見ていればよくわかる。 俺はずっと嫉妬しながら雫と共に生きていくのだろう。 雫だけを見つめながら・・・                               
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