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番外編 藤ヶ谷琉との出会い
私は雨宮雫四十二歳、現在妊娠三ヶ月。
父親は藤ヶ谷不動産御曹司藤ヶ谷琉三十二歳。
朝目が覚めると、隣に琉が寝ていた。
どう言う事? 記憶を辿ると、私はとんでもない事をしてしまったと反省する。
でも、もう遅い、相手は藤ヶ谷不動産の御曹司、あ〜、早くこの場を去らなければ・・・
彼の寝顔を見ると、昨夜の出来事が走馬灯のように蘇る。
身体が熱くなり、ドキドキしてきた。
ヤバイ、恥ずかしくて、彼と顔を合わすことなんて出来ない、なんて言われるか、
ガッカリするような事を言われたら、立ち直れない。
三十代の彼が、四十代の私を抱いて、満足するわけがない。
私は急いで服を着て、バッグを持ち、彼のマンションを後にした。
なんてこんなことになったのか、一年前に遡る。
琉と初めて会ったのは、一年前。
でも、私の中では記憶に残らない出来事だった。
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